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認知症の治療

認知症の大きな特徴は短期記憶の低下です。今まで普通にできていたことがゆっくりとできなくなっていきます。初期は加齢による物忘れと思われることもありますが、今までできていたのにミスが増えたり、お金の計算ができなくなったりしていれば、受診をおすすめします。

当院の院長は老人ホームで認知症の治療経験があります。
認知症を放っておくとご家族の介護負担が増しますので、早めにご相談いただければと思います。認知症と診断されれば介護サービスを受けることができ、介護負担の軽減にもつながります。

■認知症

認知症になると、短期記憶力が徐々に低下し、日常生活に支障が生じます。これを中心症状といいます。また、怒りっぽくなったり徘徊したりと、ご家族や周りの人を困らせる周辺症状も出てきます。
一概に怒りっぽいと言っても認知症が原因かどうかは分かりません。元々の性格の人もいれば、他の病気が隠れていることもあります。また、記憶力の低下は、器質性精神障害が原因でも起こります。そのため、早めに受診いただき検査を行い、認知症であるかどうかを確認することが大切です。

認知症の症状

以下の症状があれば、受診をおすすめします。

<中心症状>

下記のような症状が出るなど短期の記憶力がゆっくりと低下していきます。

  • 直前の行動を忘れる
  • 親しい人の名前が思い出せなくなる
  • 自分のいる場所や今日が何月何日かがわからなくなる
  • 料理の手順がわからなくなる
  • 夏なのに暖房をつけたりセーターを着たりする

<周辺症状>

多種多様になりますが、例えば下記のような症状がある場合があります。

  • 財布などの物を盗られたと妄想する
  • 夜中に徘徊する
  • 以前は優しかったのに、怒りっぽくなった
  • 尿失禁がある
  • うつ症状がある

認知症の種類

認知症は様々な種類がありますが、多いのはアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症です。

原因

認知症は脳細胞が減少、壊死することで起こりますが、種類によって原因が異なります。

■認知症の治療

診察

診察後、検査は主に長谷川式認知症スケールを行い、必要に応じてCTやMRIの検査を行います。

治療

日本で現在承認されているお薬には、認知症を根本的に治すものはなく、基本的に進行を遅らせるお薬になります。その後、お薬を飲み続けていても、認知機能の低下を抑えることはできません。
そのため、中心症状を抑える薬を使わない方もいらっしゃいます。

認知症で問題になるのは周辺症状になります。見守りや介護を必要とするため、ご家族や周りの方が疲弊してしまうことがあります。当院の院長は、こういった周辺症状を緩和するための治療の経験があります。介護されるご家族の負担を少しでも軽減するお手伝いができたらと思います。

■ご家族の方へ

認知症と診断されれば、介護保険認定に必要な書類を作成することができます。
介護保険が認定されれば、デイサービスに通ったり、老人ホームに入所したりできるようになります。
例えば、デイサービスに通ってもらっている間に、ご家族は自分の時間を持つことができます。
認知症が進み、ご自宅で看られない状況になった場合にすぐに施設に入れるとも限りません。その場合、病院に一時的に入院する手続きをさせていただくこともできます。

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